【8月21日 AFP】中国版の世界大学ランキングが13日に発表され、米ハーバード大学(Harvard University)が8年連続で首位の座を獲得するなどランキング上位を米国の大学が独占しており、欧州から厳しい批判の声があがっている。

 中国版世界大学ランキングを発表したのは上海交通大学(Shanghai Jiaotong University)の世界一流大学研究センター(Centre for World-Class Universities)。世界500大学の順位をまとめたもので、「www.arwu.org」で閲覧することができる。

 2位は米カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)で、3位は米スタンフォード大学(Stanford University)。上位100位のうち54大学が米国だった。

 ランキングは、科学研究分野での成果をほとんど唯一の基準として作られており、人文学は対象となっていない。そのことから、大学の総合力を正確に反映したランキングではないとの懸念が表明されている。

 中国版ランキングの採用する基準は、研究員や卒業生らのノーベル賞や「数学のノーベル賞」といわれるフィールズ賞(Fields Medal)の受賞数、引用回数の多い論文の執筆者の数、英科学誌ネイチャー(Nature)と米科学誌サイエンス(Science)に掲載された論文数などだ。

 特に欧州で強い非難が起きており、選定基準が欧州の大学に対して不公平だと反論する関係者も多い。

 中国版ランキングは、世界初の世界大学ランキングとして2003年に始まった。当初の目的は中国の大学の力を測定し、中国政府が進める、国内での世界クラスの研究機関創出を支援することだった。

 米国以外の大学で最高ランクは、5位の英ケンブリッジ大学(Cambridge University)で、次いで10位に英オックスフォード大学(Oxford University)大学がランクインした。また、日本の東京大学がアジア太平洋地域の中では最も高い20位だった。(c)AFP/D'Arcy Doran