【7月28日 AFP】オーストラリア人は「バーベキュー」を「バービー」、「アフタヌーン」を「アーボ」など単語を短縮して用いるのが得意な国民だ。こうしたオーストラリア人特有の習慣の研究に、豪タスマニア大学(University of Tasmania)のニーナ・ケンプ(Nenagh Kemp)博士らが取り組んでいる。(ちなみに、タスマニア大学は短縮して「ユニ・オブ・タッシー」と呼ばれる。)

 博士らの研究チームは、短縮形の言葉を用いた会話とそうでない場合とで、オーストラリア人がどのように感じるかに着目。短縮形の言葉を使うことによって、親しみやすさ、知的な印象、カジュアルな雰囲気といった違いがもたらされるのかを調べた。

 ケンプ博士によると、オーストラリア以外の英語圏でも短縮形の単語は存在するが、オーストラリアほど顕著ではないという。オーストラリアでは救急隊員を意味する「アンビュランス・ワーカーズ」は「アンボス」、ガソリンスタンドを意味する「サービス・ステーションズ」は「サーボス」と短縮してしまう。

 研究は10月に終了する予定だが、ケンプ博士は、オーストラリアには平等主義を重んじる風土があり、単語を短くすることで堅苦しくない雰囲気を相手に伝える意図があると推測している。つまり、短縮形の単語を使うことで、暗黙のうちに会話の相手に「ぼくも君と同じレベルの人間さ。見栄をはったりはしないよ」と伝えているというのだ。

 また、研究では、「モーバイルフォン(携帯電話)」を「モーブス」、「ラップトップ・コンピューター」を「ラッピー」と呼ぶなど、特に若い世代でテクノロジー関連単語の短縮形使用が多くみられた。

 一方、シニア世代が使ってきた短縮形の言葉が、若者の間では使われなくなっていることも分かった。これは若者が、テレビや映画を通じて米国の口語英語に多く接しているためだと、ケンプ博士はみている。博士はグローバル化した世界で、多くのオーストラリアらしさは消えていくのだろうと話した。(c)AFP