【7月10日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)のドイツ代表の試合結果を占い、これまで全戦的中させているドイツのタコ「パウル(Paul)」が9日、W杯決勝はスペインの初優勝と予言したために、それまでオランダに賭けていた英国の賭け師たちが続々とスペインに乗りかえている。

 英ブックメーカー(公認賭元業者)パディーパワー(Paddy Power)によると、「パウルの神託効果」でスペインへの賭け直しが続出している。

 パウルが決勝結果を占う前は、オランダへの賭け口が54%だったが、パウルの予言後はスペインが56%と逆転した。「そつのない賭け師や大金を賭けている人は、(最初から)手堅くスペインに賭けている。オランダは遊びで賭けている賭け口数の少ない向きに人気があった。けれど今回パウルの予言が発表されてからは、決勝の組合わせ決定後で初めて、スペインへの賭け口が増えている」という。

 しかし、同じく大手ブックメーカーのウィリアムヒル(William Hill)では、それほどパウル効果の影響は出ていない。同社広報では、思わせぶりなタコのしぐさに賭けるほど顧客は無邪気でないと言う。「ベットは変えていない。パウルの予言の後、スペインに集中する動きが少しはあったが、うちの顧客はタコに左右されずに自分のチョイスに賭けている」(c)AFP