【6月1日 AFP】カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)の女性アナウンサー5人が、服装規定などの問題をめぐり経営陣と対立し辞職した。匿名を条件にAFPの取材に応じた同局のジャーナリストが5月30日、明らかにした。

 30日の地元紙アルハヤト(Al-Hayat)によると、5人は今年1月、会社トップから服装が保守的ではないとくりかえし批判されていたことについて会社側に嘆願書を提出していた。その後、最近になって辞職したという。アルジャジーラの経営陣は今後対応を発表するとAFPに語った。

 アルジャジーラは1996年、カタール政府によって創設され、同国ドーハ(Doha)を拠点としている。中東地域では伝統的な政府の代弁者的な報道形式を改め、幅広いニュースを報じるなど、アラブ諸国のメディア情況を一変させたことで知られている。その後、各地に誕生する同様の放送局の先がけとなった。また、英語放送など複数のチャンネルを放送している。

 AFPの取材に応じたアルジャジーラのジャーナリストは今回の集団辞職について、服装規定だけが問題ではなく、もっと根深い問題があると指摘している。(c)AFP