【5月10日 AFP】23日にパリ(Paris)のエッフェル塔(Eiffel Tower)の下で大規模な「即席飲み会」を行う計画がインターネット上で持ち上がっていることを受けて、パリ警察は6日、このイベントが危険なものになる可能性があるとして正式に警告を発した。

 すでに1万3000人以上が参加を表明。主催者は5万人以上の参加者を呼び込みたい考えだという。

 米ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手フェースブック(Facebook)を通じて参加者が集まり、フランスでは過去数か月にレンヌ(Rennes)やブレスト(Brest)、クレルモンフェラン(Clermont-Ferrand)などの普段は静かな街で同様のイベントが行われてきた。

 パリ警察は声明で「イベントが友好的動機によるものであることは理解しているが、数千人を超えるイベントには、群衆管理の面で深刻な危険性がある」と述べた。また、エッフェル塔と軍学校「エコールミリテール(Ecole Militaire)」との間にあるシャンドマルス(Champs de Mars)公園では飲酒が厳しく禁止されていると主催者に忠告した。

 主催者たちは、こうした大規模イベントについて、インターネットを活用して現実の社交関係を活発にする方法だと語る。また、レンヌ大学(Rennes University)のある社会学者は、「若者たちが、バーチャルな接触の代わりにリアルに出会っている」と説明した。

 ナント(Nantes)でも12日に同様のイベントが計画され、1万2000人が参加登録しており、ナント警察も警告を出している。ナント警察によれば、前年11月にナントで開かれた同様のイベントでは、38人が病院に搬送され、約50人が飲酒で意識を失い、ロワール(Loire)川に数人が落ちて救助される事態となった。(c)AFP