【4月25日 AFP】オーストラリアで、客の盲導犬が「ゲイ」だという理由で入店を断ったレストランに罰金刑が言い渡された。

 サンデー・メール(Sunday Mail)紙によると、イアン・ジョリー(Ian Jolly)さんは去年5月、同国アデレード(Adelaide)のレストラン「タイ・スパイス(Thai Spice)」に盲導犬(ガイド・ドッグ)の「ナッジ」を連れて入店しようとしたところ、スタッフに止められたという。

 レストランのオーナーは、州裁判所に提出した声明で、ジョリーさんの連れの女性とウエイターの間で誤解があったと述べた。ウエイターはこの女性から「ゲイ・ドッグを連れて入っていいか」と質問されたと思ったのだという。「このスタッフは、普通のペットのイヌだったナッジが去勢されてゲイのイヌになってしまったと思いこんでしまったのです」

 23日、裁判所はレストラン側に対し、1500豪ドル(約13万円)の賠償金をジョリーさんに支払い、障害者を差別したことについて書面で謝罪するように命じた。

 店の入り口には「ガイド・ドッグ歓迎」と書かれている。これまで、レストランからのコメントは得られていない。

 ジョリーさんは、裁判の結果には満足しているという。

「外食したり、ほかの人と同じように生活したいだけ。色々構われないで、ただ普通にご飯が食べたいだけなんです」(ジョリーさん)

(c)AFP