【3月20日 AFP】エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の所有する、ハンドバックホルダーやコーギー犬にやさしい内装などを装備した高級車が競売にかけられた。英紙インディペンデント(Independent)が報じた。

 車は、エリザベス女王が2001年から04年まで使用した「ディムラーマジェスティックV8ジャガー(Daimler Majestic V8 Jaguar)」。走行距離はわずか1万4000マイル(2万2500キロ)。女王がロンドン(London)中心部にあるバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)と郊外のウインザー城(Windsor Castle)とを行き来するのに使っていた。かつては首相官邸ダウニング街10番地(10 Downing Street)と内務省への直通電話もついていたという。

 また、王室向けの特別装備としてエリザベス女王のハンドバックを収めるのに適した肘掛けが付属し、ほかには警察の車列と行進する際に使用する点滅灯のスイッチなどがついたパネルを隠れた場所に装備している。さらに、革張りの座席に足を滑らせたペットのコーギー犬が、座席の横のマガジンホルダーの中に落ちてしまわないよう、特注のカバーがついている。

 また、空調をより快適にするための追加の窓開閉スイッチもあるという。この車を入手したディーラーのピーター・ラトクリフ(Peter Ratcliffe)氏は、「女王陛下は、何が必要かということについてとてもはっきりした意見をお持ちだった。後部座席の両側の窓に、追加のスイッチをつけて、反対側の窓の開閉をできるようにしていた。窓から直接顔に風があたるのがお好きでないようだ」と説明した。

 車は現在、特設サイト「hmthequeensdaimler.com」で売りに出されている。サイトには、女王が自ら運転する様子を映した写真も掲載されており、ウェブサイトには、「この見事な車は新車同様。オリジナルの書類やサービスマニュアル、スペアキー、そして女王の運転中の写真もついてきます。真剣に購入を検討している方のみお申し込みください」と記載されている。オリジナルのナンバープレートもついてくるという。(c)AFP

【参考】エリザベス女王の車の販売サイト