【2月13日 AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)で12日、サーファーがサメに襲われた。当初は凶暴なホホジロザメの仕業とされていたが、実はおとなしい性質のテンジクザメが「犯人」だったことが分かった。

 サメに襲われたのはサーファーのポール・ウェルシュ(Paul Welsh)さん(46)。シドニーのモナベール(Mona Vale)海岸で10歳の息子と一緒にサーフィンを楽しんでいたところサメに脚をかまれた。これを受けてシドニー市当局はモナベール海岸を一時閉鎖した。

「息子を波に乗せようとしていた時、背後から襲われた。私を海に引きずり込もうとしたが、必死に岩をつかんで持ちこたえた」とウェルシュさんは振り返る。目撃者の男性は「水面が激しく波立つとサメが深いところから上がってきた。まっすぐ男性に襲いかかって、脚にかみついた」と話している。

 目撃情報からウェルシュさんを襲ったのは全長2メートルほどのホホジロザメとみられていたが、病院で手当を受けたウェルシュさんの脚に刺さっていたサメの歯の破片を専門家が調べた結果、全長1.6メートルのテンジクザメだったことが分かった。
 
 同市内にあるタロンガ動物園(Taronga Zoo)によると、テンジクザメは茶色の平べったいサメで、2.2メートルほどにまで成長する。おとなしい性質で普段は海底でじっとしており、踏まれでもしない限り人を襲うことはないので、今回は襲われた男性が踏んでしまった可能性が高いという。(c)AFP