【1月14日 AFP】生まれも育ちも中国で、教育も国内で受けた中国人学生たちが、偽のパスポートを使って留学生だと偽り、中国人として試験を受けると入学基準が高くて入りにくい一流大学に入学しようとする詐欺が行われていることが発覚した。

 13日の国営英字紙・環球時報(Global Times)によると、中国東部では偽の外国のパスポートが20万元(約270万円)前後で売られている。

 中国人学生の場合、トップ大学の入学要件は非常にレベルが高く、毎年全国で行われる入学試験でも上位のわずかな学生しか入学できない。しかし、国際色豊かなキャンパスづくりを各大学が目指すなか、留学生に求められる条件はずっと低い。「留学生になりすます学生はたいてい、偽の『出身国』の言葉を話せないどころか、その国の首都さえ答えられない。本当の出身は中国だからだ」と同紙は伝えている。

 偽留学生の大半が使うパスポートは、アフリカや南米、東南アジアの国々の国籍になっている。また多くは入学を申請するわずか数か月前の発行日付となっている。こうした事態を受けて中国教育省では現在、留学生には出身国だと申請する国に、最低4年以上住んでいたことを示す証拠書類の提出を求めている。

 同紙の報道では、こうした詐欺で毎年何人の学生が中国の大学に入学しているかについては触れられていない。(c)AFP