【12月25日 AFP】プレゼントを配りながら世界中を駆けるサンタクロースの現在地はここ――。北米航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace DefenseNORAD)は24日、毎年恒例のサンタ追跡サイトを開設し、サンタの現在位置とこれから行く場所の実況中継を行った。

 レーダー、人工衛星、F-16、F-15、CF-18などの戦闘機を駆使して追跡したサンタの軌跡を、グーグル・マップ(Google Map)上に表示。各地の「サンタカメラ」がとらえたサンタの映像も提供する。グーグル・アース(Google Earth)でサンタの飛行を3D追跡することも可能だ。 

■6万トンのプレゼント乗せ超高速移動

 NORADによると、サンタは北極を飛び立ったのちロシア、中国と南下し、グリニッジ標準時(GMT)24日午後2時35分(日本時間午後11時35分)に北朝鮮の平壌(Pyongyang)にいた。それから日本、フィリピン、グアム、オーストラリアを通過すると、欧州方面へと向かい、24日夜のうちに北米大陸に到達した。

 今年のサンタは6万トン以上のプレゼントをそりに載せていたという。また、GMT午後4時(日本時間25日午前1時)までに3万2500個のクッキーを食べたという。

 移動のスピードは「流星より速い」とNORAD。

■身長170センチ?サンタの「実像」

 NORADのサンタ追跡作戦は、50年以上の歴史を持つ。きっかけは1955年、コロラド(Colorado)州の新聞広告が子どもたちのためにサンタクロースの連絡先を記載したところ、この電話番号が誤ってNORADの専用回線につながってしまったことだった。

 当時の司令官だったハリー・シャウプ(Harry Shoup)大佐は、子どもたちを失望させまいと部下にレーダーを監視させ、電話をかけてきた子どもたちにサンタの居場所を教えるというはからいを見せた。

  NORADが集めたデータによれば、サンタは身長約170センチ、体重118キロ――ただしこれはクッキーを食べる前の体重だそうだ。戦闘機から撮影した写真から、でっぷりしたお腹、バラ色の頬、風になびく白ひげなどが確認されているという。(c)AFP

【参考】「NORAD TRACKS SANTA」