【9月2日 AFP】国連薬物犯罪事務所(United Nations Office on Drugs and CrimeUNODC)が2日発表した報告書によると、アフガニスタンのアヘン生産量は、2年連続の減少となった。ケシ栽培が前年比で22%減少し、さらにアヘンの売買価格が過去10年で最低水準となったことが理由。

 貧窮するアフガニスタンでは世界のアヘンの約90%が生産され、欧州や中央アジアの路上で売買されるヘロインの原料となっており、旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の資金源となっている。

 UNDOCのアントニオ・マリア・コスタ(Antonio Maria Costa)事務局長は、報告書で「栽培地、生産量、従事人口数、価格、収入、国内総生産(GDP)に占める割合、輸出量のすべてが、2年連続の減少となった。一方で、ケシ栽培を行わない地域は拡大し、麻薬の押収量も増えている」と述べた。

 報告書によると、アフガニスタンでケシ栽培に利用される土地は、2008年の15万7000ヘクタールから22%減少し、12万3000ヘクタールとなった。また、全34州のうち、ケシ栽培を行っていない州は18州から20州に増えた。(c)AFP