【8月6日 AFP】オーストラリアで2月に起きた大規模な山火事で救出された雌のコアラ「サム(Sam)」が6日、クラミジア感染症の手術中に死亡した。ケビン・ラッド(Kevin Rudd)豪首相は同日、サムへ哀悼の意を表明した。

 ラッド首相は、「あのすばらしいコアラ」の死を知り悲しみに包まれたと語り、サムの死を悲劇的な出来事と表現した。

 サムは2月、山火事の中で深刻なやけどを負った状態で発見された。ひどくのどが渇いていた様子で、消防士のデイブ・ツリー(Dave Tree)さんが与えたボトルの水をごくごくと飲む動画が公開されると、サムの人気はインターネットを中心に広がった。

 米動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された動画は2日間で15万回再生され、世界各国のテレビのニュースもサムを取り上げた。

 サムを保護していた動物保護施設によると、サムは、クラミジアによる嚢胞(のうほう)を切除する手術を受けた後、死亡した。同施設によると、クラミジアはオーストラリアのコアラの50%が感染しているという。(c)AFP