【7月26日 AFP】いわゆる「米国の帝国主義」にはまったく食指を動かさない北朝鮮で、米国の食べ物の象徴ともいえるハンバーガーを味わえる初のファストフード店がオープンした。

 在日本朝鮮人総連合会(Chongryon)の機関紙、朝鮮新報(Choson Sinbo)によると、このファストフード店はシンガポール企業と提携して、6月に首都平壌(Pyongyang)に開店した。

 北朝鮮は長らく西洋文化や、同国いわく「米国の帝国主義的影響」が国民に及ぶものを禁止してきた。

 朝鮮新報によると、このファストフード店では牛ひき肉や魚、野菜を使ったバーガーなどのファストフードを提供しているが、それらを「ハンバーガー」とは呼んでいない。メニューは「牛ひき肉とパン」「魚のすり身とパン」「野菜とパン」などと書かれており、すべてのメニューにキムチが付いているという。

「牛ひき肉とパン」の値段は1個1.7ドル(約160円)で、北朝鮮の家庭の平均日収の半分以上。ちなみに、北朝鮮の08年の国民1人当たりの年間所得は平均1065ドル(約10万円)だった。(c)AFP