【5月3日 AFP】オーストラリアのクイーンズランド(Queensland)州政府が募集した南国の島で高給を得られる「世界一素晴らしい仕事」の求人で3日、最終候補16人が同州にある世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)内の「駐在先」、ハミルトン島(Hamilton Island)に最終選考のため到着した。

 16人はこの「トロピカル・パラダイス」の臨時「管理人」になろうと応募した全世界3万4000人から選ばれた。企業の受付として勤務する日本の小林美絵子(Mieko Kobayashi)さんのほか、韓国のジャーナリストや中国の経営者、シンガポールのスポーツ教師、インドのDJなど、出身国は15か国で職業もさまざまだ。同州関係者らによると、このキャンペーンですでに1億豪ドル(約70億円)の宣伝効果があったという。

 選考された15人のほか、オンライン上の一般人気投票では、台湾で通訳をするクレア・ワン(Clare Wang)さんが2位に約3倍の差をつけ、15万1676票でトップとなり、出場権を獲得した。

 最後に勝ち残った1人は、観光客の憧れるハミルトン島の管理人として6か月間「勤務」すると、15万豪ドル(約1000万円)が支払われる。降り注ぐ太陽の下、シュノーケリングやセーリングを満喫し、毎週のブログやフォト日記、ビデオなどでその生活を世界にレポートする。
 
 クイーンズランド州観光局によると、最終候補者らは全員、オーストラリアまでの旅費は無料で3日に到着。優勝者が過ごす3ベッドルーム付きの豪邸を見学した。同局局長は「候補者はここで楽しんでもらえれば良いが、みんな細かいところまで観察されることを分かっている。世界の目をわが州に引き付けるには誰が最適な候補者か、わたしたちはしっかり選ぶ必要があるからね」と語った。

 最終選考による優勝者は6日、発表される。(c)AFP