【12月20日 AFP】相手の男性が性的な関係を妄想しているのではないかと疑いを持つ女性は、くしゃみに注目するとよいとの研究結果を、英国の医師2人が19日発表した。医師らによると、くしゃみは性的興奮の兆候の可能性があるという。

 英国王立医学協会(Royal Society of Medicine)の医学誌「Journal of the Royal Society of MedicineJRSM」に掲載された論文で、医師のMahmood Bhutta氏とHarold Maxwell氏は、セックスのことを想像するたびに「くしゃみ」の発作に見舞われた患者の事例を報告した。

 この事例に興味を持った2人の医師はさらに、インターネット上のチャットルームで、男女17人がセックスを想像したとたんにくしゃみをし、別の3人はオーガズムに達した後にくしゃみをしたとの更なる事例を見つけ出した。

 Bhutta氏はこの現象について、予想以上に広くみられる現象の可能性があり、遺伝する可能性もあると述べた。また、「確かに奇妙なことにおもえる。だが、わたしは、この反射行動が、自律神経系の神経の配線に残された、進化の過程における遺物を示すものだと考えている」と述べた。

 さらに、「(自律神経系は)われわれの意識では制御できない部分で、心拍数の変化や瞳孔の収縮などを管理している。この神経系内では、ときどき信号が混線する場合がある。わたしは、セックスのことを考えたときにくしゃみをする人がいるのは、これが理由ではないかと考えている」と語った。

 Bhutta氏によると、セックスとくしゃみの関係性を示す資料は、これまで発表された医学誌の中でも1、2件しかないという。

 最も近年の報告は、1972年に米医師会の医学誌「Journal of the American Medical AssociationJAMA)」に掲載されたもので、69歳の男性が、オーガズムに達した後に激しいくしゃみに悩まされているというものだった。

 Bhutta氏は、困惑や社会的な抑制がこの話題の報道を妨げている可能性があると指摘し、さらなる研究によって光が当てられるかもしれないと述べた。(c)AFP