【11月7日 AFP】6日の米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙によると、次期米大統領に選出されたバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員の勝利演説は全米中に感動を与えたが、同日その傍らに並んだミシェル・オバマ(Michelle Obama)夫人のファッションは「パッとしなかった」と批評の的になっている。

 深夜のシカゴ(Chicago)で開かれた集会に、ミシェル夫人は勝利を決めたオバマ氏と共に、襟ぐりが大きく開いた黒のタイト・ワンピースに黒のカーディガンを羽織って登場。ワンピースの中央は絵の具をかけたように赤く染め抜かれ、その上下を分けるように、腰には太い黒帯のような十字のベルトを締めていた。これはデザイナー、ナルシソ・ロドリゲス(Narciso Rodriguez)の09年春夏コレクションのドレスに手を加えたものだ。

 しかし、ニューヨーク・タイムズの取材に答えた有権者たちの間で、このドレスの評判はすこぶる悪い。3人の子を持つ主婦は「オバマ候補に投票したけれど、あのドレスには投票できない」と一撃。シカゴで弁護士を営む女性は「あれ以下の格好は思いつかない。あの腰回りのバンドは間が抜けているし、服のまわりから真ん中に黒い色がにじんでくるみたい」と酷評だ。

 とはいえ、悪い感想ばかりでもない。ニューヨークの高級百貨店バーニーズ(Barneys)のファッション・ディレクター、ジュリエット・ギルハートさんは「気取っていなくていい。あるがままの自分でいればいい、自分がどうあるべきか他人に言わせることはない、というメッセージが伝わる」とタイムズ(Times)紙に語った。

 同紙は夫人のファッションについて「確かに、彼女のスタイルはこれまでのファーストレディーが好んできた堅苦しい服装からの脱却だ。少なくとも、今後4年間のホワイトハウスのファッション・ウオッチは楽しいものになるだろう」とコメントしている。

 オバマ陣営によると、オバマ夫人にはスタイリストがついていないという。(c)AFP