【10月20日 AFP】ロンドン(London)にある米インターネット検索大手グーグル(Google)の英国本社をエリザベス女王(Queen Elizabeth II)夫妻が見学に訪れた際、フィリップ殿下(Prince Philip、87)の何気ない質問が、同社幹部らを赤面させてしまったと、17日付け英タイムズ(Times)紙が報じた。

 同紙によると16日、グーグル英国本社を訪れた女王夫妻に、同社幹部らが衛星写真提供サービス「グーグル・アース(Google Earth)」のシステムを説明していたときのことだ。幹部らが、女王夫妻が暮らすバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)を「グーグル・アース」でズームアップ。宮殿や通りの細部まで映し出してみせると、気を利かせたフィリップ殿下が、幹部らに「このグーグルの英国本社は見られるかな?」と質問した。

 女王夫妻や幹部らがいたグーグルの新本社ビルは、バッキンガム宮殿からは数百メートルの距離。しかし、幹部らがいくら地図をクリックしてもグーグル英国本社は画面に現れない。周辺の道路は見えるのに、本社があるべき場所は空白のままだ。「建物が建つ前の画像なので」と、ニケシュ・アローラ(Nikesh Arora) ヨーロッパ事業運営担当副社長が、苦し紛れに説明した。

 以前からフィリップ殿下は、辛口発言や失言が多いことで知られるが、グーグル社訪問時にも、カーキズボンにフード付きトレーナー姿の社員に「ジョギング帰りかい?」などと話しかけた。

 しかし、過去の発言に比べれば、これはまだましな方だ。

 2002年のオーストラリア訪問時には、先住民アボリジニに対し「今でも、やり投げをしているのかね」と質問。1986年の中国公式訪問では、英国人学生グループに「ずっとここ(中国)にいたら、目が細くなってしまうよ」などと話しかけたこともある。(c)AFP