【10月15日 AFP】米カリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)のゴールデンゲートブリッジ(Golden Gate Bridge)に、自殺防止用の安全ネットが設置されることになった。ゴールデンゲートブリッジ交通局が、ウェブサイトで明らかにした。
 
 地元当局が10日の委員会で行った投票の結果、14対1でネットの設置が決まったという。同委員会には、心理学者、自殺対策専門家のほか、ゴールデンゲートブリッジから投身自殺した人びとの遺族ら50人が出席した。

 安全ネットは、ビニールコーティングのスチール製ネットで、橋の両側に幅6メートルにわたり設置する。設置費用は4000-5000万ドル(約41億-51億円)程度で、完成には数年かかる見込み。

 設置に先立ち、周辺環境への影響も調査済みだという。

 ゴールデンゲートブリッジには毎年、1000万人を超える観光客が訪れる。その一方で、世界一有名な自殺の名所としても知られ、自殺者が最も多かった1970年には、計40人が橋から身を投げた。

 2006年に公開された映画『ブリッジ(The Bridge)』は、2004年にゴールデンゲートブリッジから投身自殺をはかった人びとを追ったドキュメンタリーだ。

 地元の検視記録によると、1937年の完成以来、ゴールデンゲートブリッジからの投身自殺者は、少なくとも1250人にのぼる。(c)AFP