【10月3日 AFP】セルビア人のシェフが2日、潔癖性の人だったら目を背けたくなるようなレシピ集を発表した。その名も『The Testicle Cookbook: Cooking With Balls(睾丸<こうがん>料理ブック:睾丸を使ったレシピ)』。

 eブックサイト「YUDU」に「世界初の睾丸レシピ集」との鳴り物入りで掲載されたこの料理ブックは、セルビアのLjubomir Erovicシェフ(45)が得意とする「睾丸ピザ、衣で揚げた睾丸、睾丸とモツのバーベキュー」などが紹介されている。料理に変わる睾丸はウマ、ダチョウ、ウシ、ブタ、七面鳥のものだ。

 例えば睾丸パイのレシピには「睾丸を30分から45分、しっかりと洗う」「柔らかくなったら、ミンチ機を使ってミンチにする」とある。同サイトからダウンロードできるこのeブックには、シェフ自らが睾丸の皮をむいて一口サイズにスライスするなど、実演を交えながら説明するビデオガイドも付いている。

 また、睾丸の伝統的な料理法は「ゆでてスライスし、高温の油でじっくり揚げる」といったもので、睾丸のスライスには「極めて切れ味のいいナイフが必要とされる」などの説明も事細かだ。

 Erovic氏の睾丸料理は自己流かもしれないが、「20年間睾丸料理ひとすじ」の経歴が同氏を睾丸料理界の「世界的権威」たらしめている。「自分の好みとしては、最も美味の睾丸はウシ、ウマ、ダチョウだろうね。どの動物の睾丸も食べられる。もちろん人間以外はだよ」

 睾丸はテストステロンが豊富に含まれており、セルビアや中国では強力な媚薬として珍重されている。Erovic氏いわく、媚薬効果が最も優れているものはヒツジとウマの睾丸だという。

 Erovic氏は2004年から年に1回セルビアで開催されている「世界睾丸クッキング選手権(World Testicle Cooking Championship)」の主催者でもある。オーストラリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、ノルウェー、セルビアなどからシェフが集まるこの大会のためには、毎年1000キロの睾丸が用意されるという。(c)AFP