【9月23日 AFP】携帯電話の普及に伴い撤去される運命にあった英国名物の赤い電話ボックスが、遺産保護を訴える人々の熱い要望に応えてさらなる「執行猶予」を与えられることになった。

 英ブリティッシュ・テレコム(British TelecomBT)は前月、自治体が希望すれば引き続き設置を認めると発表。維持費を自治体が負担することを条件に、保存の申し込み受付を10月1日までとしたが、自治体から時間的猶予を求める声が相次いだことから、期限を11月1日まで延長することを22日発表した。

 今回の延長について、国内の歴史的建造物の保全機関「イングリッシュ・ヘリテッジ(English Heritage)」の担当者は「赤い電話ボックスを見て育った多くの人々にとって、歓迎すべき決定。赤い電話ボックスは国のアイデンティティを表す重要なシンボルであり、国中の歴史地区の性格や景観に多大なる貢献をしてきた」とコメントした。

 赤い電話ボックスは1936年に登場。現在残っているのは1万5000台程度。(c)AFP