【9月15日 AFP】中国で化学物質メラミンに汚染された粉ミルクを飲んだ乳児が相次いで腎臓結石を発症している問題で、新華社通信(Xinhua)は15日、甘粛(Gansu)省で新たに乳児1人が死亡したと報じた。この問題での死者は2人となった。

 また、中国衛生省は同日、問題の粉ミルクが原因で腎臓結石を発症した乳児は1253人に上り、うち53人が重症だと発表した。粉ミルクは1万人近くの乳児が飲んだ可能性があるという。

 捜査当局は、メラミンの混入は搾乳業者から牛乳を収集する施設で起きた可能性が高いとみており、新華社によればこれまでに身柄を拘束した19人のうち、河北(Hebei)省の2人の兄弟が、汚染された牛乳を1日あたり3トン販売したとして逮捕された。

 河北省警察当局は、兄弟が出荷した牛乳が基準を満たしていないとして、粉ミルクを製造・販売した三鹿集団(Sanlu Group)の検査で繰り返し不合格となったため、メラミンを混入したとみている。

 三鹿集団は先に、搾乳業者から購入した牛乳が汚染されていたと主張していた。

 また、三鹿集団のパートナー企業であるニュージーランドの乳業大手フォンテラ(Fonterra)は同日、粉ミルクの汚染は第三者による妨害行為だとの見解を表明した。(c)AFP