【9月8日 AFP】密輸業者によってヘロイン入りのバナナを与えられていた4歳のアジアゾウが、中国南部の海南島(Hainan)で3年のリハビリを受け、麻薬中毒を克服した。国営新華社通信(Xinhua News Agency)および関係者が4日明らかにした。

 新華社によると、このゾウは2005年にほかの複数のゾウと共に密輸業者に捕獲され、扱いやすくするため麻薬入りのバナナを与えられていた。警察は同年5月にミャンマーとの国境で業者を逮捕。その際、このゾウは目が泳いだり始終吠えるなど様子がおかしかったため、診断した結果、薬物による禁断症状であることが判明した。

 そこで海南島の野生動物保護センターに送られ、メタドン療法が行われた。治療を終えた後は、1500キロ離れたふるさとの雲南省(Yunnan)昆明(Kunming)に戻り、野生動物公園で暮らすことになるという。(c)AFP