【6月17日 AFP】韓国のRNLバイオ社(RNL Bio)は16日、ヒトのがん細胞を探知するクローン犬4匹が5月に誕生したと発表した。4匹は、日本で訓練されたブラックレトリバーのがん探知犬マリーン(Marine、6歳半)から採取した皮膚をもとに育成されていた。

 がん探知犬のクローンの育成は、日本の株式会社シームス(Seems)の要請により、ソウル大学(Seoul National University)の李柄千(Lee Byeong-Chun)教授率いるクローンチームが同大医学部の協力のもとで実施した。

 シームスは、マリーンが子宮摘発手術を受けて子どもが産めなくなったことから、クローン犬の育成を要請したという。
  
 RNLバイオ社によると、クローン犬4匹は、まもなく日本に送られて母親と同じ技能を身につけるための訓練を受ける。うち2匹は、それぞれ5億ウォン(約5200万円)以上でクライアントに売られることになっている。

 マリーンは、千葉県白浜にあるセントシュガー探知犬トレーニングセンターのヘッドトレーナー、佐藤悠二さんが所有している犬。

 犬が肺がん・乳がん・前立腺がん・皮膚がんを初期または治療可能な段階で探知できるのかについて、現在、複数の国で研究が進められている。

 研究者らは、がん細胞には特有のにおいがあり、犬はこれを呼気または尿からかぎ分けるのではないかと考えている。(c)AF