【6月12日 AFP】米カンザス(Kansas)州の地元紙カンザス・シティ・スター(Kansas City Star)の電子版は10日、頭部にくぎが突き刺さった60歳の男性のインタビュー記事を掲載した。

 この男性は同州ショーニー(Shawnee)に住むジョージ・チャンドラー(George Chandler)さん(60)。6日に友人と自宅でラティスにくぎを打ちつけていたところ、ネイルガン(くぎ打ち機)のコードがおもちゃと絡まった。

 友人のフィル・カーン(Phil Kern)さん(59)がコードをほどこうとしたところ誤ってネイルガンが作動し、長さ5センチのくぎがチャンドラーさんの頭に刺さってしまった。カーンさんが慌てて救急車を呼び、チャンドラーさんは頭に帽子がくぎで斜めに打ち付けられた状態で病院に向かった。

 くぎは頭蓋(ずがい)骨を貫通し脳にまで達していたが、診察した医師はくぎが脳の視力・言語・身体運動をつかさどる部位につながる血管からわずかに外れたため、後遺症が残るような脳の損傷を免れたと話したという。手術は行われず、外科医が用務課から借りてきたくぎ抜きのついた金づちでくぎを引き抜いた。

 チャンドラーさんは「ネイルガンが動いたときにはちくっとしたけど、もう大丈夫。とても驚いたけどラッキーだった」と話す。

 米国立労働安全衛生研究所(National Institute for Occupational Safety and HealthNIOSH)によれば米国内の緊急救命室が扱うネイルガンによる負傷件数は1年に4万件にのぼるという。大半は足、手、脚部の負傷だが、100-400人が頭部に傷を負うという。(c)AFP