オーストラリアのシドニーで、第2次世界大戦の戦勝を祝うパレードオーストラリア国旗を振る孫を抱く元兵士(2005年4月25日撮影)。(c)AFP/Rob ELLIOTT
【5月27日 AFP】オーストラリアで、植民地時代の有名政治家の子孫だと主張する男性らの求めに応じて、遺体を掘り返しDNA検査が行われていることが明らかになった。この政治家の子孫はこの措置を「とんでもないことだ」として強く反発している。
この政治家は、南オーストラリア植民地の首相などを務めたチャールズ・キャメロン・キングストン(Charles Cameron Kingston)。キングストンは約1世紀前に亡くなっているが、キングストンの子孫だという男性実業家の申請により、確認のため3月に遺体が掘り出されていた。
キングストンは、植民地首相時代にオーストラリアで初めて女性に選挙権を認める法律を導入したことで知られているが、ルーシー・マッカーシー(Lucy McCarthy)という女性と結婚するまでは派手な女性関係でも有名だった。オーストラリア人名辞典(Australian Dictionary of Biography)には、「彼(キングストン)の結婚生活は幸せなものではなく、すぐに女遊びが始まった」とある。
キングストンのただ一人の嫡出子は幼くして亡くなってしまったが、歴史研究者によると他に5人ほどの非嫡出子がいるとみられるという。キングストンの遺体発掘を申請した男性実業家は自分の祖母がキングストンの子どもの1人だと信じており、この事実を確認するために、骨と歯のDNA検査を行うことを求めていた。
これに対し、実際に遺体が掘り返されたことで、ルーシー・マッカーシーさんの子孫であるマイケル・マッカーシー(Michael McCarthy)さんは、州政府承認の下で遺体が掘り返されたことなど聞いていないと憤慨している。
マイケルさんは27日、オーストラリア放送協会(Australian Broadcasting Corporation、ABC)に対し「われわれは幼いころから、チャールズ・キャメロン・キングストンの子孫、それも唯一の法的に正統な子孫だといわれて育ってきた。調査なんかする必要もない。今回の措置はとんでもないことだ」と語る。
関係者によると、キングストンは大きな財産を残さなかったため今回の問題は遺産を狙ったものではなく、キングストンが1901年のオーストラリア連邦樹立で大きな役割を果たした人物であることが重要なのだと話している。(c)AFP
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