【5月7日 AFP】前週の英国統一地方選挙での与党・労働党の惨敗に続き、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相が、またも投票をめぐる屈辱に直面する可能性が出てきた。ロンドン(London)の観光名所となっているマダム・タッソー(Madame Tussauds)ろう人形館は6日、ブラウン首相の人形を制作すべきかを問う投票を開始したと発表した。

 人形館によると首相側に協力を仰いだが返事が得られなかったため、世界各国の元首と肩を並べてブラウン首相の人形を展示するべきかについての意見を来館者に求めることにしたという。

 前週の与党の惨敗ぶりから、手間暇かけるに値するほどブラウン首相は長く在任しないかもしれないと同館のエドワード・フラー(Edward Fuller)支配人は述べた。

 ブラウン首相は2007年6月、トニー・ブレア(Tony Blair)氏の後を継いで首相に就任したが、選挙で選ばれたわけではないため、同館は人形制作を先延ばしにしていた。

 しかし英首相はどこかとの来館者からの質問が後を絶たないため、ブラウン首相に人形制作のためモデルを依頼することにした。だが、「その後何の連絡もありません。先日の統一地方選挙で惨敗してからの状況を考えると、そもそもブラウン首相の人形を展示すべきかどうか来館者の意見も割れています」とフラー氏は語る。

 5月1日の統一地方選挙では、ブラウン首相が率いる与党・労働党がこの40年で最も低い得票率で大敗し、ロンドン(London)市長選でも野党・保守党の候補が勝利した。

 投票は13日まで、人形館またはオンラインで受け付けている。(c)AFP