【4月16日 AFP】ベストセラー「飛ぶのが怖い(Fear of Flying)」で知られる米国人作家エリカ・ジョング(Erica Jong)が、前週末の総選挙で勝利した首相への返り咲きが確実となったシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)前首相について「ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領と同じピエロだわ」と酷評した。イタリアのANSA通信が15日報じた。

 エリカ・ジョングは同日ローマ(Rome)を訪問した際に、「彼を(首相に)3回も選出するなんて信じられない。イタリアも米国も、愚か者に率いられている。彼らは外交にも国民が抱えている問題にも疎いし、安全保障の問題にも真剣に取り組んでいるとは言えないのだから」と語った。「トム・クルーズ(Tom Cruise)やパリス・ヒルトン(Paris Hilton)を選んだのと同じことよ」

 さらに、ベルルスコーニ氏やブッシュ氏が成功したのは、ひとえに、人々が知識人を恐れているためとの持論を展開した。「ベルルスコーニなんて、並の、くだらない人間だからね」

 ベルルスコーニ氏は2003年には欧州議会でドイツの議員に「あなたはナチス(Nazi)ドイツの強制収容所の看守役にぴったりだ」と発言したりするなど、政界入りした1993年以来失言を繰り返し、ブッシュ大統領同様にたびたび国内外から非難されてきた。

 最近では、テレビ番組で、ある女子学生(24)に対し「経済的な苦境から脱出したければ百万長者と結婚しなさい」と助言し、物議をかもした。(c)AFP