【4月5日 AFP】トーマス・ビーティー(Thomas Beatie)さんは、女性として生まれた後、性転換手術を受けて法的に男性となったが、現在妊娠中。雑誌で妊娠が告白されるや性同一性障害者の権利をめぐり、米国で議論が白熱している。

 ビーティーさんは、胸部の整形手術を行い、男性ホルモン療法を受けながらも、女性生殖器を残すことを決心していたという。性転換後に結婚した妻が子宮を摘出したため、人工授精で自分が妊娠することにしたという経緯を公表して以来、数々の雑誌が「彼」を取材した。

 人気のテレビ司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)のトーク番組にも出演した。うっすらとあご髭を生やしたビーティーさんは、子供をもうけたいと思うのは性を超えた人としての欲求であり、当然自分にも血のつながった子供をもうける権利があると訴えた。

 ビーティーさんの妊娠は、前月米国のゲイ雑誌「Advocate」に投稿した「愛の労苦(Labor of Love)」と題するエッセイのなかで告白された。

「性転換したのは単に男の格好をしたかっただけ」「親のエゴ」などといった激しい批判もあるが、支持者らはビーティーさんの子供を産む権利を支持し、性同一性障害者への差別を非難する。

 女性から男性への性転換を支持する活動家、ロバート・ハーランド(Robert Haaland)氏は、Advocate誌への投稿で、「ビーティーさんの妊娠は、ビーティーさんに与えられた生殖の選択であり、多くの米国人はこれに理解を示すだろう」と持論を表明している。(c)AFP