【4月2日 AFP】007シリーズ最新作『Quantum of Solace』の撮影が行われているチリ北部の町で1日、この町の町長が200人の地元住民を引きつれ映画セットに突っ込み逮捕された。地元メディアRadio Cooperativaが伝えた。

 逮捕されたのは、首都サンティアゴ(Santiago)の北1200キロに位置するアントファガスタ(Antofagasta)地方の町Sierra Gordaの町長、カルロス・ロペス(Carlos Lopez)容疑者で、容疑は、風紀びん乱と不法侵入だという。

 目撃者によると、同容疑者はセットに突入後、撮影に使われていた廃駅舎の近くに立っていた2人をひきかけた後、すぐに逃亡したという。映画の撮影は、事件の数分後には再開されたという。

 ロペス容疑者は、映画の撮影に強い不満を抱いていており、特に、同地が映画の中でボリビアとして描かれていることが気に入らなかったという。アントファガスタ地方は、チリとボリビアとの間に起きた1879-1883年の戦争で、ボリビアからチリに割譲された場所として知られる。それ以後、両国の国交は断絶したままとなっている。

 007シリーズ22作目となる『Quantum of Solace』は、ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)主演で今年10月31日に英国で公開予定。11月7日には、全世界で公開される。(c)AFP