【3月25日 AFP】中国でパンダの繁殖能力を高めるため、「セックス・トレーニング」が行われる。英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が25日報じた。

 それによると、中国南西部・四川省(Sichuan)にある成都パンダ繁育研究基地(Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding)で飼育中のオスのパンダを対象に、後ろ足だけで歩く訓練を行い、骨盤と腰の筋肉を鍛える。

 訓練にはリンゴを使い、パンダの目の前でこれを見せて歩行を促す。下半身の筋力増強によって、交配時のスタミナアップを目指すという。

 パンダは性に無関心なことで知られており、今回のトレーニングに先立ち、ポルノビデオを見せる、交尾中の様子を経験不足な個体に見せる、といったさまざまな子作り促進対策がすでに導入されている。

 成都パンダ繁育研究基地ではこうした各種対策により、自然に交尾ができる個体が10年前の1割から3割超に増えたという。

 絶滅危惧種のパンダの生息数は2007年11月の時点で、飼育下に置かれている個体が国内に239頭、国外に27頭。野生の個体は約1590頭とされる。(c)AFP