【2月29日 AFP】英北部スコットランドで28日、中世から第二次世界大戦中までに魔女狩りなどで有罪となった人々の死後恩赦を求める嘆願書2通が議会に提出された。

 嘆願書は、エディンバラ(Edinburgh)近郊在住の超常現象信仰家らが中心となって、ウェブサイト上で署名を募ったもの。

 1通は「魔術取締り法」(1735年制定)に違反したとして1944年に有罪となった降霊術師ヘレン・ダンカン(Helen Duncan)の死後恩赦を英内相に働きかけるようスコットランド議会に求めるもので、206人が署名した。

 ヘレン・ダンカンは第二次大戦中、降霊会で霊視した船乗りの亡霊から英軍艦が沈没したと告げられた。しかし、軍艦沈没の事実は軍事機密として極秘情報だったことから、ダンカンは「魔術取締り法」違反で9月の禁固刑判決を受けた。 「魔術取締り法」が「不正団体取締り法」にようやく改定されたのは1951年になってから。

 ダンカンは1956年に死去。「魔術取締り法」で有罪判決を受けた最後の女性の1人と言われる。その後、2006年になって遺族がダンカンの死後恩赦を求める運動を開始した。

 同日、スコットランド議会に提出されたもう1通の嘆願書は、1565年から1736年までの間に魔術を使ったとして有罪になった全ての人間を死後恩赦とするよう求めるもので、69人の署名を集めた。

 これによると、いわゆる「魔女狩り」で有罪とされた人々は4000人あまりで、ほとんどが絞首刑に処され遺体は焼却された。取り調べでは1704年まで拷問が行われており、犠牲者のほとんどは女性だったという。

 スコットランド議会報道官は3月4日の委員会で嘆願書について審議し、処置を決定するとしている。(c)AFP