【10月7日 AFP】13年かけて人力だけで世界一周した冒険家が6日、最終ゴールの英国グリニッジ(Greenwich)に到着した。

 総延長7万4000キロにおよぶ壮大な冒険旅行を成し遂げたのは、英国ドーセット(Dorset)出身の冒険家ジェイソン・ルイス(Jason Lewis)さん(40)。

 旅立ちは13年前の1994年7月にさかのぼる。全長約8メートルのペダルボート「Moksha」を脚で漕ぎ、最終ゴールと同じ経度0度上のグリニッジを出航、最初の目的地ポルトガルへ向かった。

■試練に満ちた道中、スパイ容疑やワニとの闘いも

 道中は試練の連続だったようだ。北大西洋では船が転覆、米国では両足を同時に骨折した。オーストラリアではワニに追い回され、エジプトではスパイ容疑で逮捕されて危うく禁固40年の刑を受けそうになったという。

 Mokshaのほか、徒歩、カヤックなどで旅を進め、トルコからベルギーまでの3000キロは自転車で走り抜けた。

 ルイスさんは米国をインラインスケートで横断中、自動車事故で両足を骨折したときが一番つらかったと語り、一時は医師から左足の切断まで示唆されたという。また、スーダンからエジプトに不法入国した際に、スパイ容疑で投獄されそうになったこともつらい経験だったと述べた。

 一方、「大洋を渡りきったときの爽快感はいつも最高だった」と目を輝かせ、「体力の限界に挑戦するだけだったら、途中で絶対に飽きただろうよ」と語った。

■旅を続けた意味

「何年も旅を続けるうちに、人力で世界一周旅行を続ける意味が変わってきた。子どもたちの学びの素材として、この冒険旅行を活用できないか考えるようになったんだ」とルイスさん。

 今後の抱負について尋ねられ、「今週末、休暇を楽しんだら、若者向けに『ミニ冒険』を提供するビジネスや、地球の気候変動について講演する仕事を始めたい」と笑顔で答えた。(c)AFP