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次期首相候補の飲酒問題にも寛容な豪世論

  • 2007年08月20日 17:17 発信地:シドニー/オーストラリア
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ケビン・ラッド(Kevin Rudd)労働党党首(2007年4月27日撮影)。(c)AFP/Torsten BLACKWOOD

【8月20日 AFP】年末に総選挙を控えたオーストラリアで、次期首相の最有力候補者とされるケビン・ラッド(Kevin Rudd)労働党党首が、2003年にマンハッタンのストリップバーに訪れたのを認めたことについて20日、キリスト教徒、フェミニスト、世論調査会社や政敵までもが、ラッド氏の首相選出には影響がほとんどないだろうという見方を示した。

 ラッド氏は2003年9月に影の外相(当時)として訪米した際、ニューヨークポスト(New York Post)の編集者、コル・アラン(Col Allan)氏、労働党のウォレン・スノードン(Warren Snowdon)議員らとともにストリップバーを訪れたことが報じられた。ある新聞によると、ラッド氏はダンサーに手を触れたことで店員に注意を受けたとされているが、スノードン議員によると、その報道は間違いで、アラン氏とラッド氏は「紳士のごとく」ふるまったという。

 ラッド氏は、店を訪れたことは認めているものの、飲み過ぎていたため、店に半裸の女性がいたかどうか、また彼女たちが何をやっていたかについては「明確な記憶」がないと主張している。

■専門家らの反応は

 このことについて、Women's Electoral Lobbyのフェミニストは、「1晩酔っぱらって愚かなことをするのは、基本的に大罪ではない。今回の件は明らかに彼が日常行っていることではない」と言う。1983年から1991年同国の首相を務めたボブ・ホーク(Bob Hawke)氏に触れ、「飲み過ぎで人を責めることはできない。そうでなければボブ・ホーク氏を選出するはずがない」と指摘した。ホーク氏は4期にわたり総選挙で勝利を治めたが、ヤードグラス(1.7リットル)でビールを飲む世界最短記録を持っていたといわれる。

 「天使のような顔の」敬けんなキリスト教徒、ラッド氏にとって、ニューヨークでの出来事が報じられたことは、こわもてのオーストラリア政治界において好影響を与えるのではないかとみる専門家もいる。

 米国の政治家なら命取りともなる問題だが、オーストラリアの緑の党、ボブ・ブラウン(Bob Brown)党首は「4年前にケビン・ラッド氏は酔っぱらってストリップクラブに行った。同じ4年前、ジョン・ハワード(John Howard)首相はしらふでイラク戦争に参入した。どちらの弊害が大きいか、有権者は判断できるだろう」とラッド氏の過ちを擁護した。

 The Australian Christian Lobbyの代表は、今回の件でラッド氏に対する見解を変える人もいるだろうとしながらも、完璧な人はいないと強調。「聖書にある、罪のないものが最初に石を投げなさい、と同じだ。人間は罪を犯すものだ」

 また、ラッド氏と同じ労働党のピーター・ビーティ(Peter Beattie)クイーンズランド州(Queensland)首相も、政治家が「血の通った人間」であることを示すに過ぎないとし、票を獲得することはあっても失うことはないだろうとの見方を示した。

■本人は

 過去数か月の世論調査では、ラッド氏率いる中道左派の労働党が、ハワード首相率いる自由党を大きく引き離している。ラッド氏は20日、国営放送ラジオで、今回の件が「選挙に影響を与えるだろう」と認めつつも、「深酒の習慣やそういった評判、また衝動もない」と語った。

 また、この話は、ラッド氏のイメージダウンを狙ってアレグザンダー・ダウナー(Alexander Downer)外相がリークしたものではないかとの見方を示した。

 ラッド氏は記者団に対して「わたしは自分が完ぺきだとか道徳的だとか主張したことはないし、実際完ぺきではない。われわれは皆過ちを犯す。わたしもこのように、過ちを犯した」と語った。さらに、夫人の反応を尋ねられたラッド氏は快活に「彼女はしっかりした女性だ。わたしたちは結婚して長い」と答えた。(c)AFP/Lawrence Bartlett

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