【8月11日 AFP】ロシア中部・シベリア(Siberia)の都市クラスノヤルスク(Krasnoyarsk)で10日、重量3トンの隕石が盗難にあっていたことがわかった。同日、インタファクス(Interfax)通信が伝えた。

 盗難にあったのは「ツングースカ宇宙現象基金(Tunguska Space Event foundation)」の敷地内に保管されていた隕石。同基金のYury Lavbin理事長によると、1908年にシベリア上空で発生した「ツングースカ大爆発」に関係があるとみられる隕石の一部だという。

 この重量3トンの隕石は、2004年に行ったツングースカ大爆発の現地調査の後、Lavbin理事長によって同財団法人に持ち込まれたという。同理事長は現地調査後、「異星人の宇宙船の残骸を発見した」と主張していた。

 現地警察によれば、盗難は基金が新事務所への移転作業を行った今年6月に発生したと思われる。「現在、被害状況の特定と捜索が行われている。また、警察への通報の遅れについても、関係者から事情を聴いている」と警察当局者は述べている。

 シベリアの森林2000平方メートルの樹木をなぎ倒したツングースカ大爆発には多くの謎があり、現在でも、その原因について科学者らが論争を続けている。一説によると、この爆発の規模は、広島に投下された原子爆弾の1000倍にあたるという。(c)AFP