【5月29日 AFP】英国を訪問中の天皇、皇后両陛下は28日、オックスフォード大学(University of Oxford)のトリニティカレッジ(Trinity College)を訪問された。

 あいにくの小雨模様の中、トリニティカレッジを見学された両陛下は、学生やクリス・パッテン(Chris Patten)総長らと懇談された。パッテン総長は、英領下時代の香港で最後の総督を務めた。

 皇室からは皇太子さま、雅子さま、秋篠宮さまや、三笠宮さまと長女の彬子さまなどがオックスフォード大に留学されており、同大と皇室との縁は深い。

 トリニティカレッジの見学を終えられた両陛下は、同日午後、同市内の子どものためのホスピスを訪れた。同ホスピスは、不治の病を患う子どもたちに終末期ケアなどを行なう、世界で初めての施設。

 欧州訪問の最終地となる英国に27日到着された両陛下は、同日、在英邦人と懇談された。3日間の滞在中、29日には、ロンドンのバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)でエリザベス女王(Elizabeth II)やフィリップ殿下(Prince Philip)との晩餐会への出席も予定されている。

 また、魚類の研究者でもある天皇陛下は、同日、生物学者、カール・フォン・リンネ(Carolus Linnaeus)にちなんだ学会、リンネ協会(Linnean Society)を訪問し演説を行なう予定。

 両陛下は、1998年にも英国を訪問しているが、この時は、第2次世界大戦で日本軍との戦闘経験を持つ退役軍人らが、ロンドン市内をパレード中の両陛下の目の前で抗議活動を行ない、苦い訪英となった。(c)AFP