写真は、カリフォルニア州ソノマ産のワイン(2003年10月5日撮影)。(c)AFP/Clos du Bois Winery
【ワシントンD.C./米国 21日 AFP】21日、米豪欧の6つのワイン産地が、ワインメーカーに対し誤解を招く恐れのある産地表示を使わないよう要請する「ワイン産地保護共同宣言(Joint Declaration to Protect Wine Place and Origin)」に新たに加盟した。
この共同宣言は、2005年にカリフォルニア州最高裁が下した、「ナパ・リッジ(Napa Ridge)」のラベルを使えるのはナパバレー(Napa Valley)産のブドウを使用したものに限るとの判決に基づき、消費者に産地表示の重要性を説く目的で米国で結成された運動。現在はナパバレーのほか、オレゴン(Oregon)、ワシントン両州、ワラワラバレー(Walla Walla Valley)、仏シャンパーニュ(Champagne)、ポルトガルのポルト(Porto)、スペイン・へレス(Jerez)など、世界13産地が加盟する。
北米で初めて欧州市場での名称権を保護されたナパバレー・ヴィントナーズ・アソシエーション(NVVA)のPeter McCrea会長は、「ワイン市場のグローバル化が進む中で、ブランドを守るのは大事な問題だ」と話す。
今回新たに加盟した産地は、カリフォルニアのソノマ(Sonoma)とパソ・ロブレス(Paso Robles)、イタリアのキャンティ・クラシコ(Chianti Classico)、ハンガリーのトカイ(Tokaj)、オーストラリアのビクトリア(Victoria)州と西オーストラリア(Western Australia)の6地域。各産地の代表がワシントンD.C.のホテルに集合し、共同宣言に署名した。
へレス地方を代表するCesar Saldanaさんは、「ワインの産地という、とどうしても欧州の問題だと思われがちだが、米国にも産地問題に取り組む地域がこんなにあるとは」と感慨深げだ。
■米国は「シャンパン」「ポルト」の問題を棚上げか
しかし、共同宣言への署名で彼らの取り組みが完了したわけではない。たとえば米国では、「シャンパン」の名称は、仏シャンパーニュ地方産のスパークリングワインでなくても使用可能だ。シャンパーニュ・ワイン協会(Champagne wine council)のCharles Goemaere氏は、米国産スパークリングワインの半分以上が、「シャンパン」を名乗っていると指摘する。
米当局は、店舗では「カリフォルニア産シャンパン(Californian Champagne)」や「米国産ポルト(American Porto)」といった表示が添えられるため、現行のブランド設定方式でも産地の区別は十分付けられるとの認識だ。
これに対し、シャンパーニュ地方のBruno Paillardさんは、「世界中でたくさんのスパークリングワインが生産されているが、シャンパンはシャンパーニュ産のものだけ」と強調する。
写真は、カリフォルニア州ソノマ産のワイン(2003年10月5日撮影)。(c)AFP/Clos du Bois Winery