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クレオパトラ「絶世の美女」説は近代人の思い込み? - 英国

  • 2007年02月14日 22:15 発信地:英国
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写真はニューキャッスル大学で公開されたクレオパトラとアンソニーがそれぞれ片面に描かれたコイン(右がクレオパトラ)。(c)AFP/UNIVERSITY OF NEWCASTLE/

【ロンドン/英国 14日 AFP】古代エジプトの女王クレオパトラ(Cleopatra)の容姿について、シェークスピア(Shakespeare)が「言葉では語り尽くせない」と書いた時、作家はクレオパトラは美しすぎるということを意味していると思われた。

 しかし13日に英国で公開された紀元前32年のコインを見ると、シェークスピアの台詞から違う意味がとれるかもしれない。コインに刻まれた女王の顔はあごがとがり、唇が薄く、鼻がとがり、とても「美形」とは言い難いのだ。コインの反対側に刻まれたクレオパトラの愛人マーク・アンソニー(Mark Antony)の顔はもう少し「まし」で、ローマ人に特徴的なかぎ鼻にどんぐり眼、太い首に描かれている。

 いずれにせよ、1963年の映画「クレオパトラ」でエリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)とリチャード・バートン(Richard Burton)が演じた色気たっぷりのカップル像とはほど遠そうだ。

 このコインは長年銀行で保管されていたものを、バレンタイン・デーの日にあわせてイングランド北東部のニューキャッスル大学考古学博物館で展示された。
伝説的なローマ皇帝ジュリウス・シーザー(Julius Caesar)とも恋仲になったクレオパトラは、シェークスピアにもうひとつ有名な台詞を書かせた。「歳月も彼女の容色を衰えさせることはできず、慣れがその無限の変化を飽きさせることもできない」。

 しかし、同博物館のLindsay Allason-Jones館長によると、「クレオパトラは絶世の美女」というイメージができたのは比較的近代に近づいてからのことで、中世の英国詩人ジェフリー・チョーサー(Geoffrey Chaucer)頃からだという。「ローマ時代の作家たちはクレオパトラについて、知的でカリスマ性がある、魅惑的な声の持ち主だなどとは書き残しているが、つまりは彼女の美しさについて触れているものはない。エリザベス・テイラーのような女優にクレオパトラを演じさせ、永遠の美女のように描かれてきたが、それ自体が永遠の伝説だ。しかし一度人々が心に描いたイメージから抜け出すことは難しい。(コインの顔は)まるで歯を隠すのを忘れたような表情だ」。

 コインの額面はローマ時代の兵士の月給の300分の1にあたり、エジプトに駐留していた彼らの給与を支払うために鋳造されたものと考えられている。

写真はニューキャッスル大学で公開されたクレオパトラとアンソニーがそれぞれ片面に描かれたコイン(右がクレオパトラ)。(c)AFP/UNIVERSITY OF NEWCASTLE/
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