写真は、ニューヨークのクリスティーズ(Christie’s)でオークションにかけられる問題の「Le Reve」(1997年11月10日)。(c)AFP/Stan HONDA
【ワシントン/米国 19日 AFP】1億3900万ドル(約165億2700万円)の史上最高値で売却したばかりのパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の絵を、友人に自慢していたラスベガスのホテル王スティーブ・ウィン(Steve Wynn)氏(64)が、あやまって絵にひじを突いて穴を開けてしまった。
「すさまじい音がしました」数週間前に同氏が経営するウィン・ラスベガス(Wynn Las Vegas)ホテルの執務室で現場を目撃した脚本家・映画監督のノーラ・エフロン(Nora Ephron)氏は、自身のブログでその瞬間について語っている。
エフロン氏らにピカソの名作「夢」こと「Le Reve」(1932年)を自慢していたウィン氏は、絵にひじを突いてしまい、女性の腕の部分に7.6センチの裂け目が2つできた。
彼はこう言ったという。「なんてこった! なんてことをしてくれたんだ! でも、しでかしたのが自分でよかったよ。」
ウィン氏は、この絵を1997年に4840万ドル(約57億5300万円)で購入したが、The New Yorker誌(10月23日号)によると、コネチカット州のアートコレクター、スティーブン・コーヘン(Steven Cohen)氏に1億3900万ドル(約165億2700万円)で売却されることが決まったばかりだったという。
■ 売却の自慢をしていたばかりに
その前夜、エフロン氏が同ホテルのレストランで夫と一緒にディナーをとっている時に、ウィン氏が通りかかり、絵の売却のことを話したという。「彼は、ピカソの絵が1億3900万ドルの史上最高値で売れたと言って上機嫌でした」とエフロン氏は回想する。
この額は、今年6月に化粧品会社の会長ロナルド・ローダー(Ronald Lauder)氏に史上最高値で売却されたグスタフ・クリムト(Gustav Klimt)の名画の1億3500万ドル(約155億円)を400万ドル上回る。
ウィン氏は、穴を開けてしまったあと、その場に居合わせた友人たちに「静粛」を呼びかけ、こう語ったという。「これはお金には関係ない。お金は私には何の意味もない。私が管理していた絵に私が傷を付けてしまったということだ」。そして、美術商に自ら連絡したという。
ウィン氏の夫人のエレイン(Elaine)さんは、エフロン氏に対し、「この絵はこれからも私たちが持っておくことにします。そうしなければならないという『サイン』だったのでしょう」と語ったという。
写真は、ニューヨークのクリスティーズ(Christie’s)でオークションにかけられる問題の「Le Reve」(1997年11月10日)。(c)AFP/Stan HONDA
AFPBB News トップへ
ユーザー制作のスライドショーをご紹介。無料で簡単な会員登録で見られます。
拡大して見られた人気写真ランキング。会員登録で拡大写真が見られます。登録は無料で簡単。