【ベルリン/ドイツ 25日 AFP】雪を頂いたモンゴルのアルタイ山脈(Altay Mounntains)で、2500年前のものと思われるスキタイ人兵士の冷凍ミイラを発見された。世界各国から集まった28人の考古学者からなるグループの功績で、ブロンドヘア、入れ墨、フェルト帽を確認できる非常に状態のよいミイラだという。
◆標高2600メートルの墓塚から発見
ドイツ考古学協会(German Archaeological Institute)のヘルマン・パージンガー(Hermann Parzinger)会長はベルリンで記者会見を開き、「世紀の発見」と賞賛した。
スキタイ人兵士の冷凍ミイラが見つかったのは6月で、発掘場所はアルタイ山脈の標高2600メートル地点にあった墓塚内。パージンガー会長によれば、この墓塚も完全に手付かずの状態で発見され、「泥を取り払ったらすぐに発掘に取りかかることができた」という。
調査員によれば、このミイラの最も驚くべき点は、明るいブロンドヘアだったことだが、パージンガー会長は死後黄色く変色したものだろうと見ている。
◆クロテンの上着をまとう
生前は裕福だったらしく、ミイラはビーバー革に羊毛の裏地、クロテンの毛皮を使った上着をまとっていた。この上着もきわめてよい状態で、上半身には鮮やかな入れ墨も確認できた。ミイラのかたわらには来世のため、美しい装飾の施された鞍と馬勒を付けた2頭の馬と武器、木や土、動物の角でできた容器も置かれていた。
発掘品は現在、ウランバートル(Ulan Bator)に保管されている。パージンガー会長によれば、今後、馬の胃の内容物についても調査し、当時の発掘現場周辺の植生の手がかりを得る予定だという。
現在まで、イランの遊牧民だったスキタイ人の領土は、アルタイ山脈のロシア側でしか確認されていなかった。今回の発見は、スキタイ人の領土が当初考えられていたよりも広い範囲にわたっていたことを示すものだ、とパージンガー会長は見ている。
◆地球温暖化で希少な墓塚が消滅
パージンガー会長は、ミイラとその装具品がここまでよい状態で保持されていたのは凍土のおかげだろうと考えており、地球規模の温暖化が進めば、20年から30年後には凍土に覆われた墓塚はすべて消滅するだろうと警告を発している。
写真は発掘されたミイラ(24日撮影)。(c)AFP/German Archaeological Institute
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