【6月13日 AFP】英国医薬品庁(MHRA)は12日、電子たばこを医薬品扱いとする新方針を発表した。電子たばこの安全性を確保し、安心して利用できるようにするためという。

 欧州連合(EU)は2016年から電子たばこの製造販売に医薬品取扱いの認可を要求する新規制案を検討しており、英国はこれを支持している。

 英国には現在、約130万人の電子たばこ愛用者がいる。MHRAは、EUの新規制が発効するまでは製造販売業者が自発的に認可を受け、含まれるニコチンやタール量の安全性や効果を明示するよう奨励している。

 MHRAの基準では、ニコチン含有量が2ミリグラムを超える電子たばこは医薬品に分類されることになる。ただし、このニコチン含有量はフランスにおける基準の10分の1という。

 電子たばこは一般的に、プロピレン・グリコール、ニコチン、香料を含んだ液体を温め、気体になったものを吸引する。普通のたばこ同様の喫煙感覚が味わえるが、タールなどの有害物質は含まれないため、禁煙を目指す多くの人々に利用されている。

 しかし世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は、電子たばこの安全は「科学的には証明されておらず、利用者への潜在的な健康リスクも分かっていない」と指摘している。(c)AFP