【3月20日 AFP】妊娠中のビタミンD摂取をガイドラインとして定めている国もあるが、妊娠中にビタミンDのサプリメント(栄養補助食品)を摂取することと、生まれた子どもの骨の健康との間に関連性がみられなかったとの研究結果が、19日の英医学専門誌ランセット(The Lancet)に掲載された。

 研究を発表したのは英ブリストル大学(University of Bristol)の研究チーム。妊娠期間中の英女性4000人近くのビタミンD量を調べ、その後、生まれた子どもが9歳になった時点での骨ミネラル量を測定した。結果、母親のビタミンD量と子どもの骨の健康との間に何の関連性も見つけることができなかった。

 ビタミンDは体内のカルシウムとリン酸塩の調節を行い、健康な骨や歯を作る上で大きな役割を果たしている。日光を浴びることで生成される他、卵や油の多い魚、肉類などに豊富に含まれる。重要な役割を果たしていることから、生まれてくる子どもの骨をより強くするために妊娠中の女性にビタミンDの日常摂取を推奨する国もある。(c)AFP