【11月28日 AFP】グレープフルーツと一緒に服用すると突然死などの重大な健康問題を起こしかねない薬剤の種類が急増していると、グレープフルーツと薬の飲み合わせの問題を最初に指摘したカナダの研究者が新たに警告した。

 カナダのオンタリオ(Ontario)州にあるローソン健康研究所(Lawson Health Research Institute)のデビッド・ベイリー(David Bailey)氏は、カナダの医学誌「カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル(Canadian Medical Association JournalCMAJ)」に掲載された記事の中で、一般的な疾患に処方されるものを多く含む85種類以上の薬剤が、グレープフルーツと反応することは既に知られていると説明している。

 ベイリー氏が、グレープフルーツと薬剤の関連性を発見したのは今から約20年前。以降、数多くの新薬が登場し、相互作用で健康に深刻な悪影響を及ぼす危険性のある薬剤の数は、過去4年間で17種類から43種類に急増したという。

 グレープフルーツを特定の薬剤と組み合わせた際に危険性があるのは、グレープフルーツが薬剤を代謝する酵素を阻害することで、薬剤の血中濃度が上がり、過量摂取状態になるため。グレープフルーツと相互作用することが知られているものには、抗がん剤や心臓疾患の薬剤、鎮痛剤、統合失調症の薬剤などがある。

 その効果は少量でも現れ、コップ1杯のグレープフルーツジュースを薬剤と一緒に飲むことで、胃腸の出血や腎機能障害、呼吸器系の障害、突然死などの深刻な副作用が生じる恐れがあるという。

 他にもライムなどに同様の効果があることが知られているが、グレープフルーツほど研究が進んでいない。

 大抵の患者はグレープフルーツを食べていることを医師に告げないし、医師も患者に聞くことはない。この現状について、ベイリー氏は嘆かわしく思っているようだ。(c)AFP