【9月26日 Relaxnews】「子どもに野菜をもっと食べさせたい」──最新の実験によると、ブロッコリーを「小さなおいしい木のてっぺん(Tiny Tasty Tree Tops)」と名づけるなど、野菜を楽しい名前で呼ぶことで子どもたちが残さず食べるようになったという。

 米コーネル大学(Cornell University)が行った実験で、楽しくて、印象の良い名前を野菜につけると、その野菜を子どもたちが食べる率が最高99%まで上昇した。

 まず最初の研究では、ニンジンを「透視力ニンジン(X-ray Vision Carrots)」と「きょうの食事(Food of the Day)」という2種類の名前で呼び、別々に献立として8~11歳の子ども147人に出した。その結果、「きょうの食事」と呼んだ時にニンジンを食べた子どもは32%だったが、「透視力ニンジン」では約2倍、66%の子どもがニンジンを残さず食べた。ちなみにニンジンに全く名前をつけなかった場合に食べた子どもは35%だった。

 次の研究ではニューヨーク市(New York City)郊外の複数の学校の食堂で2か月間、献立の売り上げを分析した。最初の1か月は食材に名前をつけずに販売したが、2か月目になってブロッコリーに「パワーパンチ・ブロッコリー(Power Punch Broccoli)」や「小さなおいしい木のてっぺん」といった名前をつけ、サヤマメを「おかしなすてきなサヤマメ(Silly Dilly Green Beans)」と呼び、販売した。結果、楽しくて遊び心のある名前を野菜につけた場合、売り上げは99%増加した。

「ヘルシーな食材に魅力的な名前をつけることで、子どもたちがその食材を選び、食べるようになる。魅力的な名前をつける方法は着実に効果があり、しかも大規模に展開できる上にコストがほとんど、あるいは全くかからない」と研究チームはまとめている。

 論文は学術誌「予防医学(Preventative Medicine)」に掲載され、前週発表された。(c)Relaxnews/AFPBB News