【9月10日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は7日、10日の世界自殺予防デーを前に世界の年間自殺者数が推定100万人に上っているとの報告書を発表し、解決に向けた迅速な行動を呼びかけた。

 WHOによると年間自殺者数は戦争犠牲者と殺人による死者を足した数より多く、40秒に1人が自殺している計算になるという。

 さらに、自殺者数が多かっただけではなく、年間に自殺を図った人の数はさらにその20倍に上ったという。これは、全人類の5%が一生のうちに少なくとも1度は自殺を試みていることになる。

 WHOは、自殺の問題は悪化しつつあり、これが公衆衛生に与える影響の大きさを考えると迅速な行動が必要だと呼びかけ、「自殺の多くは予防可能なので、政府が保健、社会、その他の部門を通じて自殺予防対策に人的・財政的資源を投入することが不可欠だ」と指摘した。

 自殺率が最も高かったのはリトアニアやロシアなどの東欧諸国で、最も低かったのは中南米諸国だった。米国と西欧諸国、アジアの自殺率は東欧と中南米の中間だった。一方、アフリカや東南アジアの多くの国は統計が入手できなかった。

 世界的には15~19歳の若者の死因で自殺は2番目に多く、年間10万人以上の若者が自殺していた。

 成人では、75歳以上の高齢者で最も自殺率が高かった。これについてWHOは、「高齢者は自殺に対する決意が強いことが多く、また若者よりも致命的な自殺方法を用い、自殺を図ったことによる身体的影響から回復する可能性が低い」と説明した。

 また、自殺者の男女比でみると男性の方が女性よりも3倍多いものの、自殺を図った人数では女性の方が3倍多かった。これについて報告書は、「男性の方が致命的な方法を用いること、自殺の際に男性の方が死ぬ決意がより高く強いことなどで、ある程度は説明できる」としている。(c)AFP