【6月28日 AFP】米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)は26日、13年ぶりに肥満治療薬を認可した。承認されたのはアリーナ・ファーマシューティカルズ(Arena Pharmaceuticals)が「Belviq(ベルビーク)」の商品名で製造する肥満治療薬「ロカセリン」で、米国での販売はエーザイ(Eisai Pharmaceuticals)が行う。

 ロカセリンは脳内の受容体(レセプター)に作用して食欲を抑制する薬。臨床試験では、1年間の服用で偽薬(プラセボ)と比べて平均3~3.7%の体重減少が確認できた。

 今回は、肥満度指数(BMI)が30以上(高血圧、2型糖尿病、高コレステロールの診断を受けた場合はBMI27以上)の成人向けに、食事療法や運動と組み合わせて服用する補助的な治療薬として認可された。

 ただしFDAは、妊娠中や授乳中の女性は服用しないよう警告しているほか、薬の潜在リスクを調べるため長期的な市販後調査を行う必要があるとも指摘した。製品ラベルにも、3か月服用しても5%以上の体重減少がみられない場合は服用を止めるようにとの注意書きが添付される。(c)AFP/Kerry Sheridan