【6月24日 Relaxnews】パートナーと良好な関係を保つ方法の1つは、家事の平等な分担であるという調査結果が米科学誌「プロスワン(PLoS ONE)」に発表された。

 研究者によると、家事分担が不平等な場合、精神的負担を強いられるのは女性だという。この平等性の問題は、ひいては家事に取り組む女性がパートナーの男性より不利だと感じる結果につながっていく。

 調査では、スウェーデンのウメオ大学(Umea University)の研究者らが1981年から2007年にかけて同国内の産業都市に住む723人を対象に行った学歴・家庭生活・健康状態・仕事に関するアンケートの結果を分析した。

 調査結果によると、21歳の時点では不安や焦燥感、集中力の欠如などの心理的ストレスは男女でほぼ同程度だった。だが42歳になると男性はストレスのレベルが変わっていなかったのに対し、女性はストレスが増していた。

 女性が感じるストレスの主な原因は、家事分担の不平等性だった。最もストレスが強かった女性たちは、家事をより多くこなしていただけでなく、パートナーとの間で男女の不平等性も強く感じていた。研究者らによると、家事を多くこなしていてもパートナーとは平等だと感じている女性は、ストレスが消散されていたという。

 同論文は、「調査結果は、問題は家事分担の平等性だけではなく、家事を分担する2人の関係性もあることを示す」としている。

 米心理学者のジル・ウェバー(Jill Weber)氏は健康に関する情報サイト「WebMD」の取材に対し「労働自体が問題というよりも、パートナーがサポートしてくれないと女性が思うことがストレスにつながる。不平等感は、精神的サポートの欠落と解釈されることが多い」と述べた。

 また、家族心理学者のアラン・メインビッツ(Alan Manevitz)医学博士も同サイトに対し、実際の家事分担量よりも、パートナーから尊敬や感謝の念が感じられないことのほうがストレスにつながると指摘している。同博士は「片方に不満があると、ストレスは家族中にまん延する。鍵となるのは分担について互いが同意し、意見を同じくしながら柔軟に対応していくことだ」と語った。

 加えて、男性が家事をきっちりこなしていれば、女性の性的欲求を高める原因にもなるかもしれない。米国のベストセラー、「She Comes First」の著者であるイアン・カーナー(Ian Kerner)博士によると、女性にとって最高の前戯(foreplay)は「家事プレイ(choreplay)」であり、男性が自発的に家事をすることだという。(c)Relaxnews/AFPBB News