【12月6日 Relaxnews】魚を食べると認知能力低下やアルツハイマー病を予防し、脳の健康増進に役立つ可能性があるという研究が前週、北米放射線医学学会(Radiological Society of North AmericaRSNA)で発表された。

 米ピッツバーグ大学(University of Pittsburgh)の研究チームは、心臓血管に関する国の研究「Cardiovascular Health Study」の被験者から260人を抽出した。うち163人が毎週魚を食べており、その多くは週1回から4回食べていることが分かった。

 脳の健康を調べるため、磁気共鳴画像撮影装置(MRI)を用いて、被験者の脳の灰白質の位置と大きさを調べた。その後、モデルを使って灰白質と魚の摂取との関係を分析し、10年後の脳の構造を予測した。

 その結果、少なくとも週1回、焼いた魚を食べている人は、アルツハイマー病の発症にかかわる脳の領域の灰白質が大きいことが分かった。乾燥させた魚には認知能力の低下を予防する効果は見られなかったという。研究チームによると、脳の構造とアルツハイマー病の直接的関係を発見したのは、今回の研究が初めてという。

 灰白質の大きさは、脳の健康にとって極めて重要で、健康な脳ほど灰白質が大きい。灰白質の減少は、脳細胞が縮んでいることを意味する。(c)Relaxnews/AFPBB News