【11月23日 Relaxnews】ワインが心臓の健康に良いことは知られているが、前週発表された論文によると、ビールも健康に良いとのことだ

 この論文は、計20万人以上を対象とした過去の16研究を分析したもので、European Journal of Epidemiology(疫学欧州ジャーナル)に発表された。

 研究によると、毎日1パイント(約500ミリリットル)程度のビールを飲む人は、心臓疾患のリスクが31%減少していた。

 一方、健康ニュースサイト「MyHealthNewsDaily」によると、ビールであれワインであれ、それ以上の量のアルコールを飲む人のリスクは、逆に「急増」していたという。

 米栄養士会(American Dietetic Association)登録栄養士のアンドレア・ジャンコリ(Andrea Giancoli)氏は、MyHealthNewsDailyに対し、「適量のアルコールは、善玉コレステロールのHDLを増加させる。HDLの値が高いほど、心臓疾患に対する防護が強くなる」と説明した。

 また、ジャンコリ氏は、ワインにはない、ビールだけの利点も指摘する。ビールはワインより水分が多く満腹になりやすいので、人によってはアルコール摂取量を控えやすいのだという。

 論文はビール好きに良い知らせをもたらすものだが、一方で、研究者たちは警鐘を鳴らしている。研究チームを率いたアウグスト・ディ・カステルヌオボ(Augusto Di Castelnuovo)氏は、「研究は適量の通常の飲酒を対象としたもので、飲み騒ぎや暴飲の入る余地はない」と語った。(c)Relaxnews/AFPBB News