【10月20日 AFP】米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)は19日、マスクメロンに由来したリステリア菌の感染拡大について、菌はコロラド(Colorado)州のマスクメロン農場にある不衛生なパッキング設備で混入した可能性があると発表した。

 米疾病対策センター(US Centers for Disease Control and PreventionCDC)によると、同国で今年8月に始まったリステリア菌の流行による死者は25人、具合が悪くなった人は123人にのぼっている。また、妊婦1人が感染が原因で流産した。

 マスクメロンの感染経路を特定するFDAの調査は現在も行われているが、これまでに農場の土、水、動物のふんの可能性については除外されている。

 そして今回、これらのマスクメロンを出荷した同州のジェンセン農場(Jensen Farms)にあるパッキング設備の可能性が浮上した。この農場は前月14日にマスクメロンを回収しており、汚染の恐れのあるマスクメロンは国外には出荷されていない。

 FDAは、このパッキング設備が感染源と疑われる理由について、洗浄や消毒をしにくい構造になっている点、設備や通路のそばに水たまりがあった点、牛のふんを介してリステリア菌が付着した恐れのあるトラックが設備付近に止まっていた点を挙げた。

 FDAは声明で、「ジェンセン農場は不衛生な環境のなかでマスクメロンをパッキングしていた。リステリア菌はこの時に混入した可能性がある」と述べている。(c)AFP/Kerry Sheridan
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