【9月19日 AFP】英ロンドン(London)の病院で前月、スーダンの頭蓋結合体の双子の赤ちゃんの分離手術が行われ、手術は無事成功した。双子の手術を支援した英慈善団体Facing the Worldが18日、明らかにした。

 この赤ちゃんは、スーダンのハルツーム(Khartoum)で2010年9月に頭部が結合した状態で生まれたリタル(Rital Gaboura)ちゃんとリタグ・ガボーラ(Ritag Gaboura)ちゃん。結合双生児は、そのものがまれだが、頭蓋結合体の双生児が生まれる確率はさらに低く、幼児までの生存率は、わずか1000万分の1だ。

 2人の手術は、難病を抱えた子どもたちの治療で知られるグレート・オーモンド・ストリート病院(Great Ormond Street Hospital)で、4段階にわたり無償で行われた。最初の1~2段階は5月に、7月には組織拡張器の挿入手術が行われ、8月15日に最終的な分離手術が実施された。

 Facing the Worldによると、分離手術から1月を経たリタルちゃんとリタグちゃんの健康状態は至って良好で、手術による神経系の後遺症もみられないという。

 ともに医師である2人の両親、アブデルマジード(Abdelmajeed Gaboura)さんとエナス(Enas Gaboura)さんは、「それぞれが健康な2人の娘と帰国できることに感謝している」と喜びを語った。(c)AFP